去る9月、27日からの3日間に渡って東京大学伊藤国際学術研究センターで開催された YAPC::Asia Tokyo 2012 に参加してきましたので感想など。
YAPC に参加したのは昨年以来2回目。前夜祭から最後まで参加したのは始めて。中国地方在住ということもあってこれまでコミュニティとは無縁で一人勝手にやってきたのだけれど、昨年はインターンシップで東京にいたので2日目午後のみ当日券で参加しました。
その時は知り合いもいないし、トークと LT を眺めて O’reilly 本を買ってそそくさと帰ったのだけれど、過去最大の YAPC (当時) ということで一プログラミング言語をテーマにした催事で東工大のホールが埋まる光景はすごかった。あとどうでも良いけど LT の間中吹奏楽部らしき音が外から響いていたのも妙に覚えています。
そんなわけで今年は人といくらかでも繋がりたいなァと思いつつ、学生チケットが無料だということを知って去年は惜しいことをしたなァと卑しい後悔をしつつ参加しました。
LT してきた
去年までカンファレンスに行ったことがなかったので LT なるものをリアルで観たことがありませんでした。
YAPC, LT の始まる前に「LT 観たことない人」って言われて元気よく手を挙げたのが私です
— SATOH, Koichi (実質抽象)さん (@outerinside) 10月 15, 2011
手を挙げたのは私一人だったはず。みんな意識高い。
@outerinside 来年は LT 見たことある人として参加しましょう!!!
— ともくんのママさん (@uasi) 10月 15, 2011
などと激励も頂いたし、今年は LT 見たことある人として参加するつもりでしたが、遠方からの参加者支援制度に申し込んだところ株式会社スカイアーク様から旅費支援を頂くことができたので、遠方からの参加者枠で LT する人にクラスチェンジ。
おかげでボーイング787で快適に東京へ行くことができましたが、スライドもトークもギリギリまで直してイメトレのみのぶっつけ本番。 1人5分だわ時間は押してるわ目の前に小飼弾氏がいるわで緊張して早口で尻切れトンボでショボーン。反省の多い発表になったけれどそれもまあ経験。
Perl の将来
Perl 5 の運用ノウハウやモジュール紹介以外に、Perl 6 やその他の言語のトークも数多くあったことが興味深かったです。
- Larry Wall @TimToady 氏がライブコーディングで Perl 5 コードを Perl 6 に書き直して見せていた “What Does Your Code Smell Like?”
- Tokuhiro Matsuno (@tokuhirom) 氏の Perl ライクな新言語 Tora とその処理系を紹介する “Nana/Tora - Perl5 から見える未来。Perl5 と共にあゆむ Perl6 ではないプログラミング言語、それは。 ”
- Masaaki Goshima (@goccy54) 氏の数値計算を数十倍高速化した Perl 処理系 gperl を紹介する “Perlと出会い、Perlを作る”
- Dan Kogai (@dankogai) 氏の、今 Perl を習うべき理由を問う “Perl as a Foreign language”
などなど。
Perl 5 は唯一の処理系 perl と CPAN のモジュール群で特徴づけられてきましたが、XS の難しさはよく批判されるところだし、モジュール数で言えば既に RubyGems に抜かれ、 PyPI にも追い上げられているとのこと。
Perl 6 は Perl 5 とは (VM レベルでの相互運用性はあるかも知れないけど) 独立した道を進んでいるし、Tora の node.js 向けコンパイラ kuma や node.js から Perl モジュールを呼び出し可能にする node-perl は JS との間の相互運用性に焦点が当てられています。
他の LL が発展してきた昨今、「島言語」がないのと同様に「島言語環境」も互いに繋がっていくのかなァと思っています。
その他
LTthon
Hachioji.pm 主催。メイン会場の伊藤謝恩ホール前のスペースでひたすら LT をやり続けるコーナー。 トークの方ばかり見ていたのであまり見られなかったのだけれど、飛び入りも多かったようだしホールの後ろの方の席でトークを聞いてると後ろから笑い声が聴こえてきて盛り上っていたようです。LTthon の動画って公開されてるんでしょうか。
飲食関係
本郷キャンパス周辺は飲食店が豊富すぎて実にうらやましい立地。
1日目はランチ交流企画 のくじに当たったのでぼっち飯回避。2日目はくじに外れた人同士で連れ立ってラーメン喰ってきました。 このランチ交流企画は全然接点がない人と知り合いになれてとても良かった。ランチ代の補助はなくても良いから人数増やして来年もやって欲しいです。
ノベルティ
豪華。学生チケットには T シャツがつかないのですが、YAPC 日程終了後に余っていたものが放出されて争奪戦になっていました。T シャツは手に入りませんでしたがどさくさでマグカップを確保。
(中身は @maka2_donzoko さんに頂いた Acme 大全シール。エロい)
DSIRNLP
YAPC とは全然関係ありませんが、第3回データ構造と情報検索と言語処理勉強会 (DSIRNLP) が YAPC 翌日の9月30日に渋谷の mixi オフィスで開かれていたので、当日の昼に参加登録して聴講してきました。
台風17号の接近で残念ながら中断されましたが、データ圧縮や簡潔データ構造について脳内にポインタを貼ることができました。 ゲームの景品で Amazon Web Servicesプログラミング ―APIの基礎からElastic Beanstalkの利用まで を入手したので、これから読んで Amazon にレビューを投稿する義務が発生してちょっとあせってます。
おわりに
まったくのぼっちスタートでしたが、ランチ交流企画や前夜祭・後夜祭で多くの人と面識が持てて、Perl 仲間を増やす良い機会になりました。
特に日程を通して色々と話をさせてもらった @VienosNotes さんや @risou さんをはじめお話させて頂いた皆様、大変お世話になりました。楽しかったです。また来年お会いしましょう。
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