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BuckleScript が ReScript に改称し独自言語を導入した

Via: BuckleScript Good and Bad News - Psellos OCaml / ReasonML 文法と標準ライブラリを採用した JavaScript トランスパイラである BuckleScript が ReScript に改称した。 公式サイトによると改称の理由は、 Unifying the tools in one coherent platform and core team allows us to build features that wouldn’t be possible in the original BuckleScript + Reason setup. (単一のプラットフォームとコアチームにツールを統合することで従来の BuckleScript + Reason 体制では不可能であった機能開発が可能になる) とのこと。要は Facebook が主導する外部プロジェクトである ReasonML に依存せずに開発を進めていくためにフォークするという話で、Chromium のレンダリングエンジンが Apple の WebKit から Google 主導の Blink に切り替わったのと似た動機である (プログラミング言語の分野でも Object Pascal が Pascal を逸脱して Delphi Language になったとか PLT Scheme (の第一言語) が RnRS とは別路線に舵を切って Racket になったとか、割とよくある話である。) 公式ブログの Q&A によると OCaml / ReasonML 文法のサポートは継続され、既存の BuckleScript プロジェクトは問題なくビルドできるとのこと。ただし現時点で公式ドキュメントは ReScript 文法のみに言及しているなど、サポート水準のティアを分けて ReScript 文法を優遇することで移行を推進していく方針である。 上流である OCaml の更新は取り込み、AST の互換性も維持される。将来 ReScript から言語機能が削除されることは有り得るが、OCaml / ReasonML からは今日の BuckleScript が提供する機能すべてにアクセスできる。 現時点における ReScript の ...

Punning いろいろ

Perl 6 に colon pairs という構文 がある。名前の通りコロンから始まる Pair のコンストラクタで、例えば次のように使う: :foo(42) # foo => 42 :bar<yay> # bar => 'yay'; 値が括弧類を使うリテラルの場合は小括弧は不要 :baz # baz => True; 値を省略すると True になる :!quux # quux => False; 実に Perl らしい否定形 :$var # var => $var 言う間でもないがこれは Hash を生成する場合のみならず、名前つき引数を渡す際にも便利である。 :$var という形式は変数の (sigil を除いた) 名前がそのままキーになるので、Perl 5 でよくある f(foo => $foo, bar => $bar, ...) といった繰り言をひとまとめにできる。 こういう構文を Punning (語呂合わせ、地口) と言ったりする。 対称的に関数のシグネチャも同様に書ける: sub f(:$x, :$y) { $x - $y } my $x = 42; say f(:$x, :y(1)); # 41 say f(y => 1, :$x); # ditto; 名前つき引数なので順番は可変 JavaScript の場合 JavaScript は冗長な用語を好むので Punning より Destructuring Assignment (の省略構文) と言った方が通りが良いだろう。 Destructuring Assignment の正確な構文は複雑だが、「右辺のオブジェクトを構築するときに値を置くべき場所に識別子を置くと対応する値が束縛される」程度の認識で概ね正しい: const { x : value } = { x : 42 }; // value === 42 そして代入しようとする識別子名がオブジェクトのキーと同じ場合は識別子を省略できる: const { x : x } = { x : 42 } // x === 42 const { x } = { x : 42 }; // ditto; ...

js_of_ocaml の使い方

js_of_ocaml (jsoo) は Ocsigen が提供しているコンパイラである。その名の通り OCaml バイトコードから JavaScript コードを生成する。 これを使うことで OCaml で書いたプログラムを Web ブラウザや node.js で実行することができる。 インストール 単に OPAM を使えば良い: $ opam install js_of_ocaml js_of_ocaml-ocamlbuild js_of_ocaml-ppx バージョン 3.0 から OPAM パッケージが分割されたので、必要なライブラリやプリプロセッサは個別にインストールする必要がある。 とりあえず使うだけなら js_of_ocaml と js_of_ocaml-ppx の二つで十分。後述するように OCamlBuild でアプリケーションをビルドするなら js_of_ocaml-ocamlbuild も入れると良い。 これで js_of_ocaml コマンドがインストールされ、OCamlFind に js_of_ocaml 及びサブパッケージが登録される。 コンパイルの仕方 以下ソースファイル名は app.ml とし、ワーキングディレクトリにあるものとする。 手動でやる場合 一番安直な方法は、直接 js_of_ocaml コマンドを実行することである: $ # バイトコードにコンパイルする。js_of_ocaml.ppx は JavaScript オブジェクトの作成や操作の構文糖衣を使う場合に必要 $ ocamlfind ocamlc -package js_of_ocaml,js_of_ocaml.ppx -linkpkg -o app.byte app.ml $ # 得られたバイトコードを JavaScript にコンパイルする $ js_of_ocaml -o app.js app.byte OCamlBuild を使う場合 OCamlBuild を使う場合、.js 用のビルドルールを定義したディスパッチャが付属しているので myocamlbuild.ml でこれを使う: let () = Ocamlbuild_plugin . dispatch Ocamlbuild_js_of_ocaml . dispatcher $ # app.ml -...

OCaml で Web フロントエンドを書く

要旨 フロントエンド開発に Elm は堅くて速くてとても良いと思う。昨今の Flux 系アーキテクチャは代数的データ型と相性が良い。ところで工数を減らすためにはバックエンドも同じ言語で書いてあわよくば isomorphic にしてしまいたいところだが、Elm はバックエンドを書くには現状適していない。 OCaml なら js_of_ocaml でエコシステムを丸ごとブラウザに持って来れるのでフロントエンドもバックエンドも無理なく書けるはずである。まず The Elm Architecture を OCaml で実践できるようにするため Caelm というライブラリを書いている。俺の野望はまだまだこれからだ (未完) Elm と TEA について Elm というプログラミング言語がある。いわゆる AltJS の一つである。 ミニマリスティクな ML 系の関数言語で、型推論を持ち、型クラスを持たず、例外機構を持たず、変数の再代入を許さず、正格評価され、代数的データ型を持つ。 言語も小綺麗で良いのだが、何より付属のコアライブラリが体現する The Elm Architecture (TEA) が重要である。 TEA は端的に言えば Flux フロントエンド・アーキテクチャの変種である。同じく Flux の派生である Redux の README に TEA の影響を受けたと書いてあるので知っている人もいるだろう。 ビューなどから非同期に送信される Message (Redux だと Action) を受けて状態 (Model; Redux だと State) を更新すると、それに対応して Virtual DOM が再構築されビューがよしなに再描画され人生を書き換える者もいた——という一方向の流れはいずれにせよ同じである。 差異はオブジェクトではなく関数で構成されていることと、アプリケーション外部との入出力は非同期メッセージである Cmd / Sub を返す規約になっていることくらいだろうか。 後者は面白い特徴で、副作用のある処理はアプリケーションの外で起きて結果だけが Message として非同期に飛んでくるので、内部は純粋に保たれる。つまり Elm アプリケーションが相手にしないといけない入力は今現在のアプリケーションの完全な状態である Model と、時系列イベ...