スキップしてメイン コンテンツに移動

Project Euler - Problem 36

問題

  • 原文

    Find the sum of all numbers, less than one million, which are palindromic in base 10 and base 2.

  • 日本語訳

    100万未満で10進でも2進でも回文数になるような数の総和を求めよ.

解答

nで割り切れる数はn進法で表すと下の桁が0になります(e.g. 10010、32=2016、8=10002)。 このような数は反転させると(先頭の0は無視するので)桁数が変わってしまうため、回文数になりません。よってこのような数は最初に除外できます。

この問題の場合、2か10で割り切れる数は解にならないことが分かります。10で割り切れるときは当然2でも割り切れるので、実際には2で割り切れるか調べれば十分です。

#!/usr/bin/env perl

use strict;
use warnings;
use feature qw/say/;
use List::Util qw/sum/;

sub is_palindromic($) {
  my $n = shift;
  $n eq reverse $n;
}

say sum grep {
  is_palindromic $_ and is_palindromic sprintf '%b', $_;
} grep { $_ % 2 != 0 } 1 .. 1_000_000;

追記

値の範囲ですが、1,000,000まで探索する必要はありませんでした。 1から999まで探索して、それを反転させた数値と連結すれば偶数桁の回文数、その間に1つ数字を入れれば奇数桁の回文数が得られるので、探索範囲を絞った上に10進数の回文数判定も省けます。

少し長いですが、70倍ほど高速化できました。

use Scalar::Util qw/looks_like_number/;
say sum grep {
  $_ <= 1_000_000 and is_palindromic sprintf '%b', $_;
} map {
  my $half = $_;
  map {
    $half . $_ . reverse($half)
  } (looks_like_number $half) ? ('', ($half > 100) ? () : 0 .. 9) : 0 .. 9;
} grep {
  not looks_like_number $_ or /^[13579]/;
} ('', 1 .. 999);

コメント

  1. いまさらながら、こんなことやってるんだね。
    面白そうなので部でもやってみるよ。

    返信削除
  2. Cでやると本質と関係ないところで難しいと思います。
    RubyでもGroovyでも何でもいいのでスクリプト言語の学習とセットがおすすめ。

    返信削除

コメントを投稿

このブログの人気の投稿

京大テキストコーパスのパーサを書いた

要旨 CaboCha やなんかの出力形式であるところの京大テキストコーパス形式のパーサモジュールを Perl で書いたので紹介します。 Github Tarball on Github Ppages これを使うと例えば CaboCha の出力した係り受け関係を Perl のオブジェクトグラフとして取得できます。 使用例 単なる文節区切りの例。 #!/usr/bin/env perl use v5.18; use utf8; use IPC::Open3; use Parse::KyotoUniversityTextCorpus; use Parse::KyotoUniversityTextCorpus::MorphemeParser::MeCab; use Symbol qw//; my ($in, $out, $err); my $pid; BEGIN { ($in, $out, $err) = (Symbol::gensym, Symbol::gensym, Symbol::gensym); $pid = open3($in, $out, $err, cabocha => '-f1'); } END { close $out; close $err; waitpid $pid => 0 if defined $pid; } binmode STDOUT, ':encoding(utf8)'; binmode $in, ':encoding(utf8)'; binmode $out, ':encoding(utf8)'; my $parser = Parse::KyotoUniversityTextCorpus->new( morpheme_parser => Parse::KyotoUniversityTextCorpus::MorphemeParser::MeCab->new, ); say $in '星から出るのに、その子は渡り鳥を使ったんだと思う。'; say $in '出る日の朝、自分の星の片付けをした。'; close $in; my $sentence...

C の時間操作関数は tm 構造体の BSD 拡張を無視するという話

久しぶりに C++ (as better C) で真面目なプログラムを書いていて引っかかったので備忘録。 「拡張なんだから標準関数の挙動に影響するわけねえだろ」という常識人は読む必要はない。 要旨 time_t の表現は環境依存 サポートしている時刻は UTC とプロセスグローバルなシステム時刻 (local time) のみで、任意のタイムゾーン間の時刻変換を行う標準的な方法はない BSD / GNU libc は tm 構造体にタイムゾーン情報を含むが、tm -> time_t の変換 ( timegm / mktime ) においてその情報は無視される 事前知識 C 標準ライブラリにおいて時刻の操作に関係するものは time.h (C++ では ctime) ヘッダに定義されている。ここで時刻を表現するデータ型は2つある: time_t と tm である。time_t が第一義的な型であり、それを人間が扱い易いように分解した副次的な構造体が tm という関係になっている。なので標準ライブラリには現在時刻を time_t として取得する関数 ( time_t time(time_t *) ) が先ずあり、そこから time_t と tm を相互に変換する関数が定義されている。 ここで time_t の定義は処理系依存である。C / C++ 標準はそれが算術型であることを求めているのみで (C11 からは実数型に厳格化された)、その実体は任意である。POSIX においては UNIX epoch (1970-01-01T00:00:00Z) からのうるう秒を除いた経過秒数であることが保証されており Linux や BSD の子孫も同様だが、この事実に依存するのは移植性のある方法ではない。 一方で tm は構造体であり、最低限必要なデータメンバが規定されている: int tm_year : 1900 年からの年数 int tm_mon : 月 (0-based; 即ち [0, 11]) int tm_mday : 月初からの日数 (1-based) int tm_hour : 時 (Military clock; 即ち [0, 23]) int tm_min : 分 int tm_sec : 秒 (うるう秒を含み得るので [0...

Perl 7 より先に Perl 5.34 が出るぞという話

Perl 5 の次期バージョンとして一部後方互換でない変更 (主に間接オブジェクト記法の削除とベストプラクティスのデフォルトでの有効化) を含んだメジャーバージョンアップである Perl 7 がアナウンスされたのは昨年の 6 月 のことだったが、その前に Perl 5 の次期周期リリースである Perl 5.34 が 5 月にリリース予定 である。 現在開発版は Perl 5.33.8 がリリースされておりユーザから見える変更は凍結、4 月下旬の 5.33.9 で全コードが凍結され 5 月下旬に 5.34.0 としてリリース予定とのこと。 そういうわけで事前に新機能の予習をしておく。 8進数数値リテラルの新構文 見た瞬間「マジかよ」と口に出た。これまで Perl はプレフィクス 0 がついた数値リテラルを8進数と見做してきたが、プレフィクスに 0o (zero, small o) も使えるようになる。 もちろんこれは2進数リテラルの 0b や 16進数リテラルの 0x との一貫性のためである。リテラルと同じ解釈で文字列を数値に変換する組み込み関数 oct も` 新構文を解するようになる。 昨今無数の言語に取り入れられているリテラル記法ではあるが、この記法の問題は o (small o) と 0 (zero) の区別が難しいことで、より悪いことに大文字も合法である: 0O755 Try / Catch 構文 Perl 5 のリリース以来 30 年ほど待たれた実験的「新機能」である。 Perl 5 における例外処理が特別な構文でなかったのは予約語を増やさない配慮だったはずだが、TryCatch とか Try::Tiny のようなモジュールが氾濫して当初の意図が無意味になったというのもあるかも知れない。 use feature qw/ try / ; no warnings qw/ experimental::try / ; try { failable_operation(); } catch ( $e ) { recover_from_error( $e ); } Raku (former Perl 6) だと CATCH (大文字なことに注意) ブロックが自分の宣言されたスコープ内で投げられた例外を捕らえる...

macOS で GUI 版 Emacs を使う設定

macOS であっても端末エミュレータ上で CLI 版 Emacs を使っているプログラマは多いと思うが、端末側に修飾キーを取られたり東アジア文字の文字幅判定が狂ってウィンドウ描画が崩れたりなどしてあまり良いことがない。 それなら GUI 版の Emacs.app を使った方がマウスも使える上に treemacs などはアイコンも表示されてリッチな UI になる。 しかし何事も完璧とはいかないもので、CLI だと問題なかったものが GUI だと面倒になることがある。その最大の原因はシェルの子プロセスではないという点である。つまり macOS の GUI アプリケーションは launchd が起動しその環境変数やワーキングディレクトリを引き継ぐので、ファイルを開こうとしたらホームディレクトリ ( ~/ ) でなくルートディレクトリ ( / ) を見に行くし、ホームディレクトリなり /opt/local なりに好き勝手にインストールしたツールを run-* 関数やら shell やら flycheck やらで実行しようとしてもパスが通っていない。 ワーキングディレクトリに関しては簡単な解決策があり、 default-directory という変数をホームディレクトリに設定すれば良い。ただし起動時にスプラッシュスクリーンを表示する設定の場合、このバッファのワーキングディレクトリは command-line-default-directory で設定されており、デフォルト値が解決される前に適用されてしまうので併せて明示的に初期化する必要がある: (setq default-directory "~/") (setq command-line-default-directory "~/") 次にパスの問題だが、まさにこの問題を解決するために exec-path-from-shell というパッケージがある。これを使うとユーザのシェル設定を推定し、ログインシェルとして起動した場合の環境変数 PATH と MANPATH を取得して Emacs 上で同じ値を setenv する、という処理をやってくれる。MELPA にあるので package-install するだけで使えるようになる。 このパッケージは GUI ...

去る6月に Perl 5.32.0 がリリースされたので差分を把握するために perldelta を読んだ件

要旨 Perl 5 メジャーバージョンアップの季節がやって来たのでまともな Perl プログラマの嗜みとして perldelta を読んだ。 今回は有り体に言えばルーティン的なリリースで、言語コアの拡張は他言語にも見られる構文が実験的に入ったくらいで大きな変化はない。新機能は RegExp の拡充が主である。 比較的重要と思われる変更点を抜粋する。 新機能 isa 演算子 実験的機能。Python とか Java における isinstance とか instanceof 。 これまでも UNIVERSAL::isa があったが、これはメソッドなのでレシーバにオブジェクトでもクラスでもない値 (i.e., 未定義値 / bless されていないリファレンス) を置くと実行時エラーが起きるのが問題だった: package Foo { use Moo; } package Bar { use Moo; extends ' Foo ' ; } package Baz { use Moo; } use feature qw/ say / ; sub do_something_with_foo_or_return_undef { my ( $foo ) = @_ ; # Returns safely if the argument isn't an expected instance, in mind. return unless $foo -> isa ( ' Foo ' ); ...; } # OK. do_something_with_foo(Bar->new); # |undef| is expected in mind, but actually error will be thrown. do_something_with_foo( undef ); これを避けるために今までは Scalar::Util::blessed を併用したりしていたわけだが、 isa 演算子は左辺が何であっても意味のある値を返すのでよりシンプルになる: # True +( bless +{} ...